このごろ - 47

今月の「あとで聞いて」(¥398の桃)/ニッ度見(マルマンのスケッチブック)/ふきだしに戻る(大は小を兼ねる)/ウェブサイトの更新通知(2026/07分)
原百々子 2026.07.28
誰でも

 こんばんは。お久しぶりです。原百々子です。
 茹だるような暑さですね。う、だる……(さむい親父ギャグも通用しない暑さですね)

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今月の「あとで聞いて」|¥398の桃

 昨晩から、いや、もう何日か降ったり止んだりしている雨がようやく止んだ。買うものをリストアップする。もうすぐ切れそうなルイボスティー。作り置き用の豚ミンチ。甘辛く煮ておいて、ネギと共に白米の上にのせて食べるのが旨いのだ。ウインナーは来週まで持つだろう。なので今回はパス。あと、くだもの。さっき『千両みかん』という噺を聴いたからか、くだものが無性に食べたい。このごろ、キウイが安い。

『千両みかん』
ある夏のことです。病に伏せった若旦那は「みかんが食べたい」と所望します。現代のように一年中、みかんが手に入るわけではありませんから、店の番頭さんはみかんを手に入れるべく奔走します。ようやく見つけたみかんは、なんと千両。大旦那は「息子が助かるなら千両は安い」と番頭さんに千両持たせます。

 

 特売はしめじ、ピーマン、アボカド。アボカドは、栄養価が高くて心身の健康よいと勧められたことがあるが、あの水分と食感のバランスがどうにも好きになれない。続いてわたしの目を引いたのは、桃であった。箱にぎゅっと二つずつ収まっている。わたしは視線を落とした。

 398円(+税)

 安い!この時期に?ここで?2個で?サンキュッパ?
 迷わずカゴに入れた。

 カゴを満たし、買いものリストを空にしてセルフレジに向かった。一つずつバーコードを通していく。桃の箱の側面と裏面を見る。バーコード、なし。バーコードのない野菜やくだものは手打ちしなければならない。

 個数を入力してください

 これは2個で1個という扱いなのか、2個と打つものなn……

 安すぎる理由がわかった。
 桃は1個398円で、この箱は陳列のためのもの。つまり、2個で税込み800円超ということである。やってしまった。たしかに2個でサンキュッパにするならば、きゅっとラップされて、その上にバーコードが貼られるはずだ。打ち間違い対策は入念で、柑橘類は見分けが難しいからか、額(ひたい)にバーコードシールが貼られている。同種の野菜が二種類あれば、一方は包装される。

 わたしは「2」と打ちこんで、お利口に座った桃をももいろのエコバッグに入れた。得した気分でいた。端(はな)から、1個398円だとわかっていたら、わたしはこの桃を買わなかった。勘違いのおかげで桃が食べられる。しかも、2個も!

『千両みかん』つづき
みかんを食べた若旦那は調子を取り戻します。番頭さんはその様子を見ながら「1房100両……」などと下世話なことを考えています。若旦那は番頭さんに3房渡します。心配と苦労をかけた両親と番頭に1房ずつ、とのことでした。番頭さんはまたしても考えます。3房で300両。数年後の暖簾分けで大旦那から頂けるのは50両くらいだろうか。番頭さんは3房のみかんを持ってどこかに行ってしまいました。

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【余談】

 キウイのバーコードのデザインがすきです。

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ニッ度見|マルマンのスケッチブック

 マルマンのスケッチブックに見えませんか。
 黒と黄色のテープが貼られています。何かを隠しているのか、点検の目印なのか。真相はいまだ不明ですが、通勤で通るたびに「スケッチブックだ……!」と嬉しくなります。

(勝手に)新コーナー「ニッ度見」では思わず二度見してしまったもの・つい何度も見てしまうものを画像や図をメインにご紹介します。「ニッ」と笑っていただけましたら幸いです。

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ふきだしに戻る|大は小を兼ねる


「ふ『り』だしに戻る」ではありません。言い間違いや気になる言葉が発せられた地点(=ふきだし)まで戻って、ふりかえったり考えたりしてみようのコーナー。

 コンテナを運ぶために台車を取りに行った。手ごろな場所にあった、小さいほうの台車を押して持ち場に帰ろうとしていたところ「ももちゃーん」と引き留められた。

 わたしが使おうとしていた小さいほうの台車が必要だったらしい。大きさにこだわりはなかったため、二つ返事で交換した。

 なんとまあ、やさしい交渉。大は小を兼ねる。君はいいポジションをもらったねえ。君との出会いは、ちびまる子ちゃんのことわざ辞典だっただろうか。大雑把ながらも柔軟なところが推せる。大きさを表すことわざに「帯に短し襷に長し」がある。意味はさることながら、音も絶妙なのだ。「おび」は2音、「たすき」は3音。2.5音くらいをご所望でしょうか。この中途半端なところがどうにもわたしに似ていて推せない。

 人に何かをお願いするとき、如何様にも言える。「すみませんが」と前置きしたり「使いたかったんやけど」と逆接で語気を強めることもできる。言い方次第では双方不快になれる。「大は小を兼ねる」という言葉のおかげで気持ちよく仕事が続けられた。わたしは、当意即妙にこの言葉を出せる先輩の爪の垢を煎じて飲んだほうがいい。

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ウェブサイトの更新通知(2026/07分)

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 久しぶりの配信でした。いかかでしたか。
 プチ・リニューアルのために勝手にお休みしておりました。新しいコーナーを三つ作りました。起きている時間が短くなっているにもかかわらず、タスクは増えていく。そんななかで、メルマガを続けていくために必要なのは、制約を設けることだとひらめき、コーナーを作った次第です。気に入ったものはウェブサイトにも持っていくつもりです。

 コーナー名に「あとで聞いて」という文言を入れたように、気が向いたら読んでください。どれだけあとになっても、古くはなりませんから。それでは、暑さに文句を言いながら、次のひと月もともにがんばりましょう。

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